2004年4月28日号 隔月発行
      
今回の 主 な 記 事


市場に陰り? リフォーム3年連続の減少 競争一段と激化へ
 
正しい知識提供 シックハウス用パンフ制作
 
業界の目 安値受注に負けない 元請け・下請け関係
                                  
定例協議会を開催
 

経営羅針盤 進まぬ中小企業のIT化

会員ズームアップ  大塚商店の森の風


市場に陰り?
リフォーム3年連続の減少 競争一段と激化へ 国交省データ
 
 国土交通省は4月9日、平成14年の増改築・改築等調査を発表した。同調査よると増改築の工事件数は
3年連続の減少、工事費(施工費)も同じく減少した。不振に悩む建設業界で唯一「希望の光り」となっていたリフォーム市場にも陰りが出てきたと見られる。市場全体の規模が縮小する中で、さらに業者の競争も一段と激化しそうだ。
 
 国交省が発表した「増改築・改築等調査」は、平成5年から実施しているもので、リフォーム市場に関するデータとしては、もっとも〃権威"があるとされている。
 今回発表されたデータでは、表1のように3年連続の減少となった。工事件数、平均工事実施額ともに前年実績を下回り、残念な結果となった。
住宅リフォーム・紛争処理センター(住宅リフォームセンター)も同様の、リフォーム市場データを公表しているが(表2)、こちらのデータでも、広義の市場規模は拡大しているが、増改築工事費で見る市場は、同じく3年連続の減少となっている。
 国土交通省・増改築データによると、三装協組合員などリフォームを扱う事業者にとって関心がある「住宅部門」も、▽工事件数=269,000件(前年比141%減)、▽工事実施額11287万円(前年291万円)となった。
工事の内訳は、次の通り。
▽屋根・外壁等の塗り替え=37.1%▽屋根のふき替え=11.0%▽台所・給排水設備の改善=6.7%▽浴室の設備改善=6.2%▽その他=16.8%
同省は、3年連続の市場縮小についての要因などを公表していないが、経済全体の冷え込みによる影響がもっとも大きいと見られるほか、国民生活センターが警告するように、いわゆる「悪徳リフォーム業者」の商道徳を無視した“乱暴”によって、消費者に「リフォームはしたいけれど、嫌な思いはしたくない」というマイナス気分の影響も相当あるものと指摘する業者もいる。

工事件数 平均工事実績額

合計 維持.
修繕費
増改築
工事費
平成14年 287,333件
(14.1%減)
331万円
(26.3%減)

平成14年 5.61 4.90 0.71
平成13年 334,680件
(17.7%減)
443万円
(7.5%減)

平成13年 5.23 4.48 0.75
平成12年 406,420件
(11.8%減)
474万円
(13.1%増)

平成12年 5.30 4.51 0.76
表1/国土交通省.増改築データ
表2/住宅リフォームセンター・市場規模
                     (単位兆円)

新築分野は絶好調・・・住宅着工 3ヶ月連続の増加

国土交通省が発表した2月の新設住宅着工戸数は8万950戸。前年同月比、1.9%増、3ヶ月連続の増加となった。リフォームとは異なり、こちらは絶好調だ。
利用関係別にみると、持ち家は約25,000戸で、前年比3.3%減と前月の増加から再び減少となった。
 このうち公庫融資によるものが、19.1%減と49ヶ月連続で減少した。
 分譲住宅の過半数を占めるマンションは約11,000戸で、同17.5%増と4ヶ月連続の増加。新築住宅着工床面積については、約761万平方メートルで同0.7%増とほぼ横ばい。
利用関係別戸数の内訳は、次の通り
▽貸家=32,000戸(前年同月比3.2%増、3ヶ月連続の増加)▽分譲住宅=27,000戸(前年同月比7.4%増、6ヶ月連続増加)
マンションが相変わらず絶好調。ただしこの絶好調には「裏」があるとも言われている。つまり負債に悩むゼネコン各社がいわゆる「安値受注」を積極的に行っており、施主側が「今こそマンション建設の絶好の機会」とばかりに発注しているとか。その結果として、また下請に被害が及ぶことになる。
  2 月 1〜2月
持 家  25.081( 96.7)   48.725( 98.7) 
貸 家  32.157(103.2)   67.195(107.0)
給与住宅     574( 54.9)    1.200( 59.2)
分譲住宅  27.140(107.4)   56.600(108.9)
合 計  84.950(101.9)  173.747(104.6)
表3/国土交通省・新築着工データ(2月/1〜2月)

解説

 3年連続の市場縮小というマイナス面だけにとらわれるのは悲観すぎる。逆に「28万件×331万円=約1兆円」もあるというプラス思考は楽観過ぎる。
 リフォーム市場に挑戦する業者は、これまでも2極化されるといわれてきたが、市場規模が縮小する中では「儲けを出す業者」「赤字に苦しむ業者」の2極化がさらに進行することを第一に考えなくてはならないだろう。
 また、いわゆる悪徳業者の影響についても、業界全体でしっかり把握し、消費者への信頼を回復することも求められよう。
「自分のところは正しい商売をしているから関係ない」ではすまされない。やがてボディブローのように、まっとうな業者に効いてくるのだから。


日本壁装協会
正しい知識提供
・・・・・シックハウス用パンフ製作・・・・・
業者通じて生活者に
 
 日本壁装協会はこのほど、健康に配慮した住まいと暮らしのための壁紙対策
として「住まいのしおり」(A4版8ページ)を発行し、三装協組合など業者
に無償で配付する。このパンフレットは、シンクハウスについての基礎知識や
専門業者の取り組み状況を分かりやすく説明した内容となっており、ユーザー
に配付する目的で制作された。同パンフレットの監修は日装連も加盟する壁装
施工団体協議会が行なっている。
 同パンフレットは▽シックハウス対策のために建築基準法が改正されました。▽日本壁装協会はシックハウス対策に取り組んでいます。▽シックハウス症候群ってなに?▽シックハウス症候群はどうして起こるのでしょうか?▽汚染物質の発生源は身近なところにあります、▽シックハウス対策はどうすればいいの?…で構成されている。
どの項目もユーザーに分かりやすく説明され、「正しい専門業者であれば、壁紙がシックハウスの原因にならない」このことがわかる“仕組み”になっている。
 また最終ページでは、専門業者にも役立つ「壁紙品質情報検索システム」(日本壁装協会ホームページ、アドレス=http://www.wacoa.jp)についての情報が掲載されている。
なお、同パンフレットは組合を通じて希望する組合員に配布される予定(詳細は組合事務所まで))
 
定例協議会を開催
     ・・・・関東ブロック会に出席
 
三装協は4月2日、東京組合との連絡協議会を開催し、両組合役員14名が出席した。
一行はまず、高尾山薬王院を参拝、下山し「うかい鳥山」で協議会、懇親会が行なわれた。
協議会でのテーマは@カーテンリサイクル、A廃棄物処理、Bシックハウス対策などで、熱心な意見交換が行なわれた。懇親会では業界情報の交換等を行ない、絆を強めることができた。
 同8日は、日装連関東ブロック総会並びに例会が鎌倉市・鎌倉プリンスホテルで開かれ、三装協から古畑理事長ほかが出席。
1)平成15年度事業報告・決算報告 2)同16年度事業計画案・予算案 3)日装連役員の推薦などが審議された。
例会では、各単組の近況報告、日装連からの連絡事項、各種意見交換などが行われた。終了後、懇親会が開かれ融和親善ムードは最高潮に達した。




                               
 業界の真相 ○
 
 安値受注に負けない元請け・下請け関係
 
元誰け会社同士の過当競争が安値受注を生み、そのしわ寄せが下請け会社に及ぶ。こうした例は後を絶たない。国と各都道府県がそれぞれ設けている建設工事紛争審議会に対して、下請け会社を訴える事例が急増している。不当な価格を元請け会社から一方的に押し付ける「下請けたたき」が今後も続けば、モノづくりの意欲は失われ、品質の確保が危うくなる。下請け会社の経営が行
き詰まれば、最後は元請け会社が自身が困ることになる。このように、元請け・下請け関係の現状に危機感を強め、新たな関係を築こうとする建設会社や建設コンサルタントが増えてきた。国土交通省も旧建設省当時から、元請け・下請け関係の正常化にむけて「パートナーシップ」をスローガンにしていたが、はっきり言って「元・下関係」の根幹が崩れることはなかった。
建設会社では、下請け会社のやる気を引き出すために、利益をガラス張りにして新たな
分配方式を採用したり、技術力がある下請け会社に手厚く報いたりする企業が出てきた。特殊な技術を持つ下請け会社の側から元請け会社に対して、両者にメリットのある契約方法を「逆提案」するケースもある。一方の建設コンサルタントのなかには、外注していた作業の内製化を進めるとともに、下請け会社を厳しく評価して外注費を大きく削減した企業がある。評価が低い下請け会社とは取引を打ち切ることもあるという。会社の規模を問わず、人件費が安いうえに優秀な技術者を抱えるアジア諸国へ業務を委託する企業も急増している。元請け会社はすべての下請け会社を優遇しようとしているのではない。念頭に置いているのはあくまでも「優良な」下請け会社だ。良好な元請け・下請け関係を築くには、技術力や機動力など、下請け会社も「他社にない強み」を持っていることが欠かせない。

 

経営羅針盤 明日の繁栄に向かって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
進まぬ中小企業のIT化
・・・・・・・・・・・・・予算、人材、情報不足が課題
 
 
 東京商工会議所はこのほど、同会議所会員企業1000社を対象に行った
「中小企業のIT活用状況に関するアンケート調査結果を発表した。同発表に
よると、@約7割の企業がIT化理解を示している、AIT導入に期待する効
果については、「業務のスピードアップ」「コスト削減」の2項目、BIT費
用を今後「増やす」と回答した企業は約2割、Cパソコンの導入状況について
は「1人-台以上」と回答した企業は約4割となった。
 
同調査は比較的IT化への意識が高いと思われる東京都内の中小企業を対象に行った調査結果で、全国規模で調査を行えばもっと深刻な結果が出るものと想像できる。三装協組合員も含め、国の中小企業のIT化は遅れているといえよう。
◇IT化が進まない理由では、なぜ中小企業のIT化が進まないのだろうか。主なものとして下記のような理由があげられる。@予算不足=ユーザー側の事情としては、資金力
に乏しい中小企業においてはIT導入のために予算を確保するのが難しいという問題がある。A人材不足=人が少ない中小企業においては日々の業務に負われて「IT
導入どころではない」という企業が多いのも事実。B情報不足=人材に関わる問題であるが、IT化に関する情報が圧倒的に不足していると言う問題もある。
以上のような理由によって、我が国の中小企業のIT化は進んでいない。もちろん政府機関による人材面での援助や助成金、
補助金、あるいは支援体制の充実はもちろん必要である。当然批判の声はあろうが、必要性は政府も十分認識しているし、知恵を絞っている。中小企業に限らず日本中の企業が生き残りをかけて必死に努力している
隣で、採算に合わない、人材がいない等々の消極的な理由を盾に、二ーズがたくさんあるにもかかわらず中小企業に対する支援を怠ることは、我が国の経済社会の発展を妨げるものであろう。
 
IT化成功事例
・・・・・リフォーム会社が顧客管理
 
 旭化成リフォームは、このほどリフォームシステムを再構築した。システム導入の目的は、
顧客情報や新築時の一邸ごとの情報を管理すること。具体的には『アフター顧客』を管理するシステムから、顧客情報を簡単に取り込み、リフォーム対象のマーケティングデータとして活用できるようにすることだ。再構築にあたっては、現状のIT資産を効果的に活用するため、たとえば図面管理システムを共通で見られるようにしたり、部品情報を参照したりと、既存のデータベースと連携できるような仕組みづくりを心がけたという。
また、リフォームの提案を行う場合、たとえば防水シートの張り替えを例にとると、技術進歩によって、長寿命化が進み、張り替えまでのタイムスパンが今まで以上に長くなっている。こうしたケースでは、顧客管理システムの顧客別情報を更新し、メンテナンスプログラムも変更。
「ストック型のビジネスでは、プログラムの内容をきちんと説明し、お客様に理解、納得していただくことが大切です。しかもリフォーム時には、たんに元の姿に戻すのではなく、よりよい住まいを実現し、新しく生まれ変わる住まいの提案を心がけています」(同社)
 同社ではシステム再構築の成果として、「業務を電子化することにより、確実に、正確に、スピーディに業務を行えるようになりました。こうした業務の効率化ばかりでなく、たとえば事業所ごとに存在していたローカルルームの適用もなくなり、標準化も進みました」を、上げている。
旭化成リフォーム梶∴ョ化成グループのリフォーム専門会社として、主にヘーベハウスのメンテナンス、ハウスケア、改装、増改築などを行う。年商242億円、社員321人

会員ズームアップ
 
新手法で成功!
カーテン専門店  大塚商店の森の風
カーテン専門店  大塚商店の「森の風」がオープンして5年が過ぎました。
「森の風」のシステム最大の特徴はカーテンサンプル(幅60p×丈160p、3つ山2倍ヒダ縫製)、が、一つひとつハンガーに掛けてあり、お客様が自分で自由に取り外せてコーディネイトパネルを使って、ドレープとレース、タッセルやバランスなどを組み合わせたり、日の光に透かしてみたりと、いろいろ「試し吊り」ができることです。
店鋪は町田駅からバスで5分程度のロードサイド、駐車スペースは10台。売り場面積は約80坪、サンプル数はドレープ系1000点、シアーズ系200点、イージーオーダーではドレープ、レース合わせて100点。
営業体制は店頭スタッフとして3〜4名の女性アドバイザーを配置し、女性ならではの細
やかでフレンドリーな接客を心がけています。
「森の風」のお客様のゾーンは「インテリアにはちょっとこだわりたい、でも予算はできるだけかけずに」といった方々が中心です。
 当店では、お客様自身が採寸した場合でもカーテンの寸法が合わなければ、無料で作り直しをするようにしています。裏をかえせば、そのくらいお客様の家の中の様子が描けるくらいの、接客をしなければ良い提案ができないと考えているからです。
 また、ブラインドなどメカものを使う時でも、その種類の選定、部品の色、操作方法、
オプションなど細部をよく考えるようにしています。
 カーテンレールの場合でも、エアコンやクローゼットドアとの干渉、マンションの滑りの悪いC型レールの環状、工務店等のレールの付け方等々考えることは沢山あります。
 「森の風」では、色柄、デザインだけにとらわれず、実生活に即した提案をし、絵に描いた餅にならないように地に足がついた仕事をしていければと、考えています。