三装協ニュースバックナンバー


 2005年 4月25日号 隔月発行
      
今回の 主 な 記 事

多彩な事業を推進− 人材確保事業実施へ
個人情報保護法・施行  インテリア業界の対応は   
インテリア基礎講座 2007年問題
 

 人材確保事業 実施へ 

多彩な事業を推進・・・三装協

  三装協は2月以降、月1回のペースで理事会など役員会を開き、事業や組織拡大など協議した。その成果は着実に出ている。
  また、5月の通常総会で承認される予定の中小企業人材確保推進事業(人確事業)は、事前段階での作業も実施され、三装協に大きなメリットが生まれる
  ことが判明した。
 
 ◇組織拡大
  ブロック会の充実を図ることが確認され、トップを切って八王子ブロック会が4月16日に八王子エルシーで開かれた。また、青年部を立ち上げることが協議され、スキーツアーなどへの参加を求める、さらに青年部の役員を組合理事に登用することも今後の検討課題とする。
 2月25日にはスキーツアーが実施され、大きな成果をあげることができた。
 
 ◇講習事業
 知識向上、技能力向上の講習会を組合員が求め、その要望に応えるため、『床暖房講習会』の開催を企画。事業準備を進めて、以下の要項での開催を決めた。
  ▼日時=5月11日午後1時〜4時  ▼場所=国分寺労政会館  ▼講習テーマ=床暖房(施工性にすぐれるJBH汲フ製品を使用)
  ▼講師=JBH施工担当書ならびに代理店の泣Cシカワ  ▼受講料=1,000円
 定期の壁装講習会は3月1日に行われ21名が受講した。なお、同講習について、今後3回以上の未講習者にはラベル交付を行わないことを決めた。
 
 ◇人確事業
 同事業の推進する「雇用・能力開発機構」からの資料などを役員一同で検討した結果、組合員の理解を深めるため調査マニュアルなど作成し、調査事業を実施することを内定した。なお、具体的な事業については、同事業検討委員会が担当し、調査事業については総会後に実施することを内定した。

 ◇その他
 検討していた社会貢献事業は、人確事業と重複し、財政上厳しいため来年以降に延期することとした。

 人確法=解説
 労確法(中小企業における労働力の確保および良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律)
労働時間の短縮、職場環境の改善、教育訓練の充実等の雇用管理全般の改善を図ることによって、職場としての魅力を高めようとする取り組みを行う場合、国や都道府県が各種の援助を行うことによって、その取り組みを促進していくための法律。
 日装連傘下のでも、多くの組合が取り組み、▽先進企業・事業所など視察、▽展示会の開催・PRポスター作成配布、▽セミナー参加、▽異業種交流会の開催、▽組合事業紹介新聞広告などの事業を行っている。
 

個人情報保護法・施行」

インテリア業界の対応は?

◇個人情報保護法の概要
 個人の権利と利益を保護するために、個人情報を取り扱う事業者に対して個人情報の取り扱い方法を定めた法律で、今年4月1日に全面施工された。
 内装、インテリアなど一般企業、事業所に諸苦節関わる第4章は2年間の施工猶予期間が設けられ、この間に個人情報取扱事業者は個人事業保護体制を確立することが求められている。またこの法律には罰則規定があり、管轄の主務大臣の命令に対する違反には罰則が課せられる。
 この法律では『体系的に整理された個人情報(個人データ)を5千件以上保有する企業』が「個人情報取扱事業者」として対象になっているが、実は何が個人情報にあたるのか、体系的に整理とはどのような状態であるのかなど、定義の細かい点までしっかり理解する必要がある。
「個人情報取扱事業者」の定義は、個人情報保護法第2条3項に定められており、「個人情報データベース等を事業の用に供しているもの」とされている。また、個人情報の定義では、個人の氏名、住所、生年月日、電話番号はもちろん個人情報だが、防犯カメラに記録された情報や音声であっても本人を識別できるものであれば個人情報となる。つまり、氏名、生年月日、住所、電話番号のように、その情報を見れば「特定の個人」だとわかるものはすべて個人情報だ。顧客名簿、名刺、DM発送リストなどは完壁な個人情報である。罰則規定については、同法の全面施行に伴い、個人情報取扱事業者は法の定める義務に違反し、この件に関する主務大臣の命令にも違反した場合、「6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金」の刑事罰が課せられることになった。
以上が個人情報保護法のあらましだ。実際のところ、三装協組合員は5千以上の個人情報をもっていない企業・事業所がほとんどといってよいし、そのような認識をもっている経営者も多いはず。だからこそ『怖さ』がある。

◇情報漏洩、本当の怖さ
 同法が、違反者に刑事罰を課すことができるようになったことに注目してほしい。ほとんどすべての法律にいえることだが、刑事罰は民事訴訟に大きな影響を与えるのだ。
また、漏洩した個人情報の本人から、漏洩による被害や、実被害が無くても漏洩したという事実による損害賠償民事訴訟のリスクが発生する可能性が高いし、現に訴訟が起きている。さらに、同法では、業務委託先の監督は委託元(発注者)の義務となっている。そのために委託先に対して、より高度なレベルの個人情報保護体制を求めることが必要だ。これは、たとえば、インテリアショップがDM宛名書きや発送を専門業界に依頼するなどが該当する。DM会社が情報漏洩を起こした場合は、発注したショップも責任をとられるのだ。個人情報保護法だけにとらわれて、民事訴訟法を忘れてはならない。そして、この民事訴訟法は企業、事業だけが対象でなく、経営者等個人もその対象となっているを。
 建設、インテリア業もともに個人情報は不可欠で、これなくして商売はできない。この個人情報が実はつねに漏洩の危機にさらされている、それも内部からの。その『怖さ』を検証してみよう。情報漏洩は、企業、地方自治体、病院など組織の形態、種類、事業内容を問わず内部の関係者による事件、事故、犯罪といってよい。そして、その大半が民事訴訟となっていく。ところが実際のセキュリティ対策は、わずかしかない外部からの脅威に対するものに集中されてきて、圧倒的に多い内部村策を怠っていたのが、これまでの状況だ。

◇増加する一方の訴訟金額
 個人情報保護法には、企業が個人情報を漏洩したときに企業に罰則を課す規定はあるが、その企業が漏らした個人に対する損害賠償については何も規定していない。とはいえ、企業が個人に対して何らの損害賠償を支払わなくてもよいという訳ではなく、損害賠償責任を負う。では企業なり事業所が負担すべき賠償額がどの程度になるのか、過去の判例を見てみよう。法曹界では次の3件を代表例としている。
▽宇治市・住民基本台帳漏洩事件(最高裁平成14年7月)
宇治市が住民基本台帳を利用したシステムの開発を民間業者に委託したところ、再々委託先のアルバイト従業員が住民21万分の台帳(氏名、性別、生年月日、住所、転入先、転出日、世帯主名続柄)をコピーして名簿業者に漏洩。最高裁は住民に具体的な不利益は発生していないが、住民一人あたり1万円の慰謝料を認めた。
▽早稲田大学・江沢民名簿提出事件(最高裁同15年9月)
早大が中国の江沢民主席の後援会の出席者名簿を警視庁に提出したケース。最高裁判所は、出席者に具体的な不利益は発生していないものの、1人あたり1万円の損害賠償を認めた。
▽大洲市・情報公開条例事件(松山地判同15年10月)
愛媛県大洲市が情報公開条例にもとづき、住民投票条例の制定を求めて署名を提出した市民の名簿を公開したケース。松山地裁は、公益性を否定して、1人あたり5万円の賠償額を認めた。

◇企業・事業所の対応策
 もう一度「情報管理」の対策を検討したいもの。以下のチェックポイントで自社の対応をチェックしてみよう。
一全般一
 個人情報の管理責任者を決めているか/パソコン等データ保存する場合の管理方法は決めているか
一人事関連一
 社員採用時の履歴書・職務経歴書の保管方法は決めているか/採用、不採用通知の保管方法は決めているか/卒業見込書、採用試験時の健康診断書等の保管方法は決めてるか/人事評価記録の保管方法は決めているか/誓約書、身元保証書の保管方法は決めているか。
一経理関連一
 給与、賞与明細書、被扶養者届、源泉徴収簿、雇用保険被保険者証の保管方法は決めているか
一労務関連一
 定期健康診断書、通勤費届出書、住所変更届、職員名簿の保管方法は決めているか/採用時、業務上の情報の守秘義務の契約を書面で交わしているか。
一外部関係一
 委託業者(ゼネコンなど元請、協力会社、職人など下請、DM発送業者など)との規定は出来ているか/委託業者との覚書は出来ているか。
【情報システム関連】
 サーバー、パソコンに関する運用管理規定はあるか/セキュリティ対策を行っているか。
 
インテリア基礎講座  2007年問題   巨大市場の可能性−インテリアのターゲットに  
 
2007年問題とはなにか。もともとの起こりはIT業界だった。今まで、日本の情報化を支えてきた世代、ベテランSE(システムエンジニア)がこぞって定年退職するのが2007年。ちょうど団塊の世代にあたる。そこから一般企業でも、あるいは日本社会でも、団塊世代の定年は、いろいろな問題が生ずるということで「2007年問題」といわれるようになった。では2007年に一体なにが起きるのか。

2007年問題を大きくまとめると、問題は3つあるとされる。
1つめは、この経験豊かな、属人的なノウハウをもった世代が、いっぺんにいなくなってしまったら大変だ、という企業の問題。2つめは、この世代が定年を迎えるという日本経済の問題。3つめは、団塊の世代が定年後をどう生きるか、という彼(女)らの問題。まだまだ体力があり、意欲もあるこの世代が、かつて学園紛争で日本をひっくり返したように、何かやってくれるのではないか、という淡い期待もある。ことになるのだろうか。また07年にリタイヤする団塊の世代をビジネスマンとしてではなく、消費者としてとらえれば、「可処分所得と可処分時間に富んだ消費者層」が大量に市場に誕生することを意味している。彼らのリタイヤ後の消費生活をどのように取り込めるのかは、インテリアだけでなく様々な業種にとって大きなヒジネスチャンスとなる。

団塊の世代と言えば「ビートルズ世代」「全共闘世代」と呼んで、この世代を一括りにする傾向があるが、これは間違い。彼らは必ずしも一様ではなく、ビートルズなど洋楽が嫌いな人もいるし、演歌一辺倒もけっして珍しくない。さらに、団塊の世代を対象としたビジネスにはもう一つ利点がある。例えば10代の若者をターゲットにインテリアショップを始めようとすれば、小物雑貨が中心にならざるをえない。数多く売らなければ大きな利益は見込めないし、常にそれだけ多くの数の顧客を引きつけておかなければならない。しかし、50〜60代をターゲットにすると、本物志向で質の高い、また値段も高い商品ばかりを並べても、需要が見込め商品当たりの利益が上がるので、長期的な戦略が考えられるようにもなる。時間がないために焦って行き当たりばったり的な戦略をとったりすることがなく、ビジネスとしては非常にやりやすい。
 このような背景があるためか、すでに団塊の世代に照準を合わせた商品やサービスの開発が盛んだ。しかし、数が膨大なだけに意識、価値観、生活環境の差も大きい。一網打尽にする発想ではこの巨大市場をとらえきれない。
 旅行、住宅、趣味、ファッション。すでにさまざまな商品やサービスが登場しているが、いずれもまだ試行錯誤の域を出ない。巨大市場を攻略するキーワードは何か。それを探っている団塊といえる。
 「団塊の世代」は年齢構成から見れば確かに大きなかたまりだが、当然ながら同質の人々から構成されているわけではない。しかし、社会に出ればそれらは次第に多様化する。にもかかわらず「団塊」と呼ばれているからかたまりだと思う。そこに間違いがある。
 「団塊の世代」のくくりを外して見れば、ひとり一人明らかに違う。その事実に気づくことが、巨大市場攻略の一歩だ。」